盆踊りの意味とは
お盆の時期には、全国各地で盆踊りが行われます。
そもそも盆踊りはお盆の間に迎えた先祖の霊をなぐさめ、あの世へと送り出すことと、楽しく踊ることでご先祖様への感謝や生きている喜びを表現し、自らの厄災をはらうという意味を持ったものでした。
現在では地域の親睦を深め、お盆で故郷へ戻った人たちとの交流の場としても定着しています。
盆踊りは地域によって様々な特色があります。広場や公園、寺や神社の境内などにやぐらを組んで上で太鼓をたたき、その周りで輪になって踊る「輪踊り」がよく見られますが、徳島県の「阿波踊り」や青森県の「黒石よされ」のように、列を組んで練り歩く行列形式の踊りもあります。
各地の盆踊り
全国各地では個性的な盆踊りが数多く行われています。以下、代表的なものを紹介します。
黒石よされ(青森県)
男女の恋の掛け合いからはじまる民謡「黒石よされ節」に合わせて約3000人の踊り子たちが一斉に流し踊りや乱舞などを繰り広げます。
西馬音内盆踊り(秋田県)
毎年8月16日から18日まで西馬音内(にしもない)本町通りにおいて行われる、野性的な囃子と優雅で流れるような上方風の美しい踊りが対照的な盆踊り。
阿波踊り、郡上おどりと合わせて日本三大盆踊りと称されています。
新野の盆踊り(長野県)
お盆の3日間徹夜で踊られる盆踊りは鳴り物を一切使わず、肉声だけで踊る古風なもの。
16日明け方の「踊り神送り」は踊り続けようとする若者と、彼らを押しのけて進む切子灯籠(新精霊)のせめぎ合いが圧巻です。
郡上おどり(岐阜県)
寛永年間(17世紀)に始まったとされる盆踊り。7月中旬から32夜にわたって市内各所で繰り広げられ、8月13日〜16日にかけての「徹夜踊り」では昼夜を通して踊り続けます。
阿波おどり(徳島県)
約400年の歴史を持つ踊り。
「よしこの節」という、日本では珍しい二拍子でテンポの速いリズムと「えらいやっちゃ」のかけ声にのり、「連」と呼ばれるグループを組んで賑やかに踊り歩きます。
エイサー(沖縄県)
旧盆(8月中旬)の頃、沖縄地方で行われる盆踊り。派手な衣装や太鼓のパフォーマンスを取り入れた太鼓エイサーや、琉球舞踊を基礎とした手踊りエイサーなどがあります。旧盆明けの最初の週末に沖縄市で開催される「全島エイサー祭り」には全国各地から約30万人の観光客が訪れ賑わいます。